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2012 年度 実績報告書

アルコールに起因する心血管イベントに対する新たな指標としてのTRPチャネルの役割

研究課題

研究課題/領域番号 23790726
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

工藤 利彩  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20347545)

キーワードアルコール医学 / TRPチャネル / 心血管イベント
研究概要

近年、transient receptor potential (TRP)チャネルが様々な生物種で同定され、血管においても重要な生理機能を担っていることが明らかになりつつある。TRPスーパーファミリーのうち、TRPV1とTRPV4は血管に分布し弛緩反応に関与することが知られている。我々は、免疫化学染色により、これらのチャネルの発現部位を検討したところ、TRPV1は血管平滑筋全体に、TRPV4は血管内皮細胞表面に局在していることを明らかにした。また、我々は、エタノールが心血管病の危険因子であることに注目し、TRPチャネルを介する血管弛緩反応に対するエタノールの影響を検討したところ、エタノールは神経細胞依存性のTRPV1を介する弛緩反応と内皮細胞依存性のTRPV4を介する弛緩反応を有意に抑制することを明らかにした。これらのことから、エタノールは神経細胞依存性および内皮細胞依存性の両方向からTRPチャネルを介する弛緩反応を抑制し、血流障害および、それに伴う様々な心血管病態を引き起こすことが示唆された。したがって、TRPチャネルがアルコールに起因する心血管イベントの新たな指標となり得るものと考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ラット上腸間膜動脈におけるTRPV4チャネルを介する血管弛緩反応に及ぼすエタノールの影響2013

    • 著者名/発表者名
      工藤利彩
    • 雑誌名

      アルコールと医学生物学

      巻: 31 ページ: 掲載予定

    • 査読あり
  • [学会発表] ラット上腸間膜動脈におけるTRPV4チャネルを介する血管弛緩反応に及ぼすエタノールの影響2013

    • 著者名/発表者名
      工藤利彩,勇井克也,羽竹勝彦
    • 学会等名
      アルコール医学生物学研究会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20130000
  • [学会発表] Effect of ethanol on TRPV4-mediated relaxation in the rat artery2012

    • 著者名/発表者名
      R. Kudo
    • 学会等名
      2012 ISBRA World Congress
    • 発表場所
      Sapporo
    • 年月日
      20120909-20120912

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公開日: 2014-07-24  

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