研究概要 |
UPLC-MS/MSを用いた末梢性筋弛緩薬4種の迅速一斉測定開発を行った。い、その結果を第50回国際法中毒学会(TIAFT)で報告した。4種類の筋弛緩薬を添加した血液100μLを200μLアセトニトリルを用いた液液抽出法により精製を行った。抽出した試料は乾固後、100μLの0.1 %ギ酸含有10%アセトニトリルに溶解し、UPLC-MS/MSに導入した。測定条件は以下のとおりである。装置: Waters Acquity UPLC system, Acquity TQD、カラム: Waters Acquity UPLC BEH C18 (2.1 × 50 mm i.d., 1.7 μm)、カラム温度: 40℃、移動相: A (0.1%ギ酸) 、B (0.1%ギ酸含有アセトニトリル)、グラジエント: 90% A / 10% B (0 min) - 50% A / 50% B (3 min)、流速: 0.5 mL/minで行った。 高感度なUPLC-MS/MSを用いることで、4種類の血中筋弛緩剤の3分以内の迅速同定・定量が可能であった。ラットに投与したロクロニウムの検出・定量も可能であった。但し、2種の筋弛緩剤は検量線に直線性を示さず、濃度による解離状態の変化が示唆された。 以上の結果を第50回国際法中毒学会で報告した。
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