認知症診断マーカーには主にアルツハイマー型認知症(AD)についての検討が多く、画像検査や脳脊髄液を用いたバイオマーカーが主体となっている。本研究は、ADとの鑑別が必要でありかつ頻度が高い神経変性疾患であるレビー小体型認知症(DLB)を標的とし、採取が簡便で臨床応用しやすい血清で診断マーカーを検討した。 3つの候補蛋白を同定し、診断マーカーとしての有用性と病期診断を検討した。血清THBとRBPの血清濃度はDLB群で高値であり、DLB群とAD+健常対照群との診断精度は感度91%、特異度66%であった。血清PF4はDLB群において発症からの時間経過で上昇しており、病期診断に有用であると考えられた。
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