研究課題/領域番号 |
23790749
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中富 康仁 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 後期臨床研究医 (90566184)
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キーワード | 疲労 |
研究概要 |
慢性疲労症候群患者(CFS)9名、健常被験者5名を大阪市立大学医学部附属病院にて募集した。被験者への同意には、大阪市立大学医学部倫理委員会にて承認済(受付番号1618:慢性疲労症候群患者における脳内セロトニントランスポーターと脳内ミクログリア活性及 び脳内エネルギー代謝の変化に関するPET研究)の同意書にもとづいて行った。 ①疲労病態の症状、重症度評価:臨床症状、疲労の程度、精神神経症状、睡眠状態を質問紙によりスコア化。アクティグラフを用いて活動、睡眠量を、加速度脈派検査により自律神経失調症状を評価した。以上の評価項目は大阪市立大学疲労クリニカルセンターにおいて慢性疲労症候群患者を対象に研究の蓄積された項目である。脳内ミクログリア活性、脳内エネルギー代謝と臨床症状、重症度との関連を調査することが目的である。また、活動睡眠リズムと自律神経機能の客観的データと脳機能異常との相関を見ることによって、より確実な病態生理に迫ることを目的としている。 ②脳内における[11C]PK11195の集積を定量:解析用PCを購入し、以上の各PET分子プローブの脳内分布を動態解析を行い分布体積等を定量的に評価した。 健常被験者に対しては被験者協力謝金を支払い、PET検査、採血のためのシリンジ等の消耗品を購入した。 ①から②の結果から、CFSと健常被験者における[11C]PK11195の脳内分布を比較し、明らかとなったCFSにおける脳内免疫異常について成果発表を各学会にて評価発表を行うとともに、臨床症状との関連についての解析をすすめた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
慢性疲労症候群患者、健常被験者について順調な募集を行い、PET撮像、臨床データの取得を行った。また、各学会にて発表し、関連する分野の研究者と議論を重ねた。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、慢性疲労症候群、健常被験者の募集を行い、PET撮像、臨床データの取得をおこなう。統計的に十分な例数までの到達させることを予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
H24年度に同じ。例数を重ねる。対照群として健常被験者のPET研究を行うため、実験参加者に謝金が必要となる。PETプローブの購入が必要となる。PET検査、採血、髄液採取のための注射針、シリンジ等の消耗品が必要となる。血液中、髄液中の物質を測定するための委託検査費が必要となる。以上の結果を取りまとめ、学会、論文により成果の発表を行う。
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