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2013 年度 実績報告書

マウスモデルを用いた膵癌に対するmTORとMAPKを標的とした治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23790773
研究機関東京大学

研究代表者

毛利 大  東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (20582513)

キーワード膵発癌マウスモデル / 分子標的薬
研究概要

我々の樹立した膵発癌マウス(遺伝子型Ptf1acre/+;LSL-KrasG12D/+;Tgfbr2flox/flox)は、ヒト膵癌の組織像とよく近似するため、膵癌において単剤では臨床的に使用されていない分子標的薬を使用し、偽薬・単剤および併用と比較することで、その抗腫瘍効果・生存期間の延長効果を検討、作用機序を解明することを目標としている。
今回我々はMEK inhibitorとしてCI-1040, mTOR inhibitorとしてRAD001に着目し、すでに我々のマウスモデルから樹立した癌細胞を用いて投与実験を行ったところ、単剤より併用群において細胞増殖抑制効果を認めた。発癌マウスモデルを使用した投与実験の数を増やし、各群8匹で行ったところ、併用群において有意に生存期間の延長を認めた(P<0.05)。
サンプル回収用に55日の時点でsacrificeしたマウスの標本では、併用群で最も正常膵の腺房構造の残存および腫瘍の増殖抑制効果を認めた。phospho-ERK、phospho S6rpによる免疫染色、ウェスタンブロットでvivoにおけるinhibitorによるtarget moleculeの抑制は確認されたほかMEK inhibitorであるCI-1040を使用するとAKTの活性化も抑制されていた。しかし、他臓器癌の既報にあるような明らかなsignal の増強を伴うcrosstalkを示唆するような大きな蛋白発現量の変化は認めなかった。しかし、inhibitorを使用することでcyclin Dの抑制がみられ、併用群で最もPCNAの発現が低下していたほか、apoptosis関連蛋白であるcleaved PARPも誘導されており、細胞周期の抑制およびapoptosisの誘導が併用で発現することで最も抗腫瘍効果を示すことが示唆された。現在学会発表にむけて準備中である。

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公開日: 2015-05-28  

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