我々は、大腸癌で高発現している遺伝子の1つとして Dkk4 を見い出し、これに着目して研究を開始した。今回は、Dkk4 の発現とその臨床的意義を調べるため、外科手術を行った進行大腸癌の臨床検体を用い Dkk4 の mRNA 発現量と術後の再発について検討した。 その結果 Dkk4が高発現している症例は術後の再発率が高い傾向を認めた。Dkk4 は癌の悪性度診断や治療抵抗性を予測するマーカーとしての有用性が期待されており、癌における Dkk 高発現のメカニズムと臨床的意義について更なる検討が必要であると考えられた。
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