研究概要 |
miR-19a、miR-20a、miR-21、miR-92a、miR-106a について糞便中の発現を検討した。対象は 138 人の大腸がんと 26 人の進行腺腫、126 人の健常者で、また同一便で単回の免疫学的便潜血法と比較をした。5つの miRNA において大腸がん群と進行腺腫でそれぞれ健常群より有意に発現が亢進していた。糞便中の5つの miRNA マーカーを組み合わせた感度は、大腸がん全体では便潜血検査より低かったが(60.9% vs. 66.7%, P=0.32)、進行腺腫と Stage0 とIを合わせた早期の腫瘍群では便潜血検査を上回った(51.4% vs. 33.3%, P=0.03) 。糞便中の miRNA 検査は早期大腸がんスクリーニング検査としての可能性が示唆された。
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