高血圧治療薬として使用され、冠動脈疾患ハイリスク患者の予後を改善することが証明されているテルミサルタンが、細胞内ミトコンドリア機能の亢進を介してヒト冠動脈内皮細胞を活性化させることを我々は確認した。 ミトコンドリア機能の変化と血管内皮細胞の活性化との関連・機序を検討した結果、テルミサルタンはヒト冠動脈内皮細胞において、代謝をコントロールするマスターレギュレーターとして知られるAMPKを上方制御して血管内皮機能を改善させることが示唆された。 動脈硬化モデルマウスであるKKAYマウスにテルミサルタンを投与することで血管内皮機能障害が改善することも確認できた。
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