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2012 年度 実績報告書

EGFR変異陽性肺癌の発症関連因子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23790892
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

福原 達朗  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), その他部局等, その他 (80400365)

キーワード癌 / EGFR / 肺癌
研究概要

Epidermal growth factor receptor GFR(上皮増殖因子受容体)変異陽性肺癌は、近年増加傾向にある非喫煙者に発生する肺腺癌の一つである。EGFR-TKI(チロシンリン酸化酵素阻害薬: ゲフィチニブ、エルロチニブ)というEGFR変異陽性肺癌に対する特異的治療法が第一選択となるエビデンスとなったことは一筋の光明ではあるが、症例を蓄積し判明したこととして、根治にいたった症例はほとんどなく、数ヶ月から数年後に耐性化し、肺や脳、骨に再発する例が多く、依然として長期予後は不良であり、発症機序の解明は重要である。
EGF変異による細胞への効果を解析するため、変異EGFR発現レトロウイルスベクターを作成し,内因性EGFR陰性細胞に導入した。赤白血病細胞K562は内因性にEGFRを発現しておらず、解析に有用であることを見いだした。K562はBcr-Abl融合遺伝子を発現し、oncogene addictionしている。そこで、ImatinibによるBcr-Abl特異的阻害条件下でのEGFR依存性細胞生存/増殖を調べたところ、EGFRシグナルに依存していることが明らかとなった。そこで、変異型EGFRを導入したK562細胞に対して、EGFR-TKIの効果を解析したことろ、同株はゲフィチニブ感受性を示した。一方、耐性変異T790M陽性細胞は、ゲフィチニブ耐性を示した。本研究により、EGFRを本来有しない細胞においてもEGFRシグナル伝達経路は存在し、外来の変異EGFRはそれを利用し、EGFRシグナル依存性を生むという結果が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 高濃度イマチニブはゲフィチニブ耐性化したEGFR変異陽性肺癌細胞の増殖を阻害する2012

    • 著者名/発表者名
      福原達朗、トレダセザリー、井上彰、海老名雅仁、貫和敏博
    • 学会等名
      第52回日本呼吸器学会学術講演会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      20120420-20120422
  • [学会発表] Imatinib treatment for gefitinib resistant epidermal growth factor receptor-mutant lung cancer2012

    • 著者名/発表者名
      Tatsuro Fukuhara, Cezary Jan Treda, Tomohiro Sakakibara, Akira Inoue, Masahito Ebina, Toshihiro Nukiwa
    • 学会等名
      American Association for Cancer Reserch, Annual Meeting
    • 発表場所
      Chicago, USA
    • 年月日
      20120401-20120405

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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