研究課題
本研究の目的は、免疫担当細胞(マスト細胞など)における「体内時計」が気管支喘息の病態形成に果たす役割について解明し、免疫担当細胞の「体内時計」制御による気管支喘息の予防/治療への新しいアプローチを提唱することである。前年度の研究結果から、マスト細胞の「体内時計」が喘息の症状発現の日内変動に関与する可能性が示唆されている。しかしながら、今年度に野生型マウスと時計遺伝子Clock変異マウスを用いて、AM10:00(朝)とPM10:00(夜)にLPSと卵白アルブミン(OVA)投与によって喘息発症を誘導(感作)したを行った結果、野生型マウスでは感作の時間によって症状の重症度に違いがあり、時計遺伝子Clock変異マウスではどの時間に感作しても同様な症状であることが分かった。この結果から、喘息発症にも「体内時計」が関与することが分かり、その詳細を解析した。アレルゲン感作に最も関与する免疫担当細胞は樹状細胞である。そこで、野生型マウスの骨髄由来培養樹状細胞(BMDC)を用いて、「体内時計」を持つか否かについて検討した。その結果、時計遺伝子が概日性をもって発現していることが確認された。加えて、病原体の特徴的な成分(LPSなど)に対するサイトカイン産生反応、それらの成分を認識する受容体(TLR4)の発現に概日性があることが確認でき、これらの周期性は時計遺伝子Clock変異マウス由来のBMDCでは消失していた。これらの結果から、喘息発症にも「体内時計」が関与していることが分かり、それは樹状細胞の「体内時計」に制御されるTLR4の発現変動に依存している可能性が示唆された。本研究の成果は、樹状細胞の「体内時計」制御による気管支喘息の予防/治療へのまったく新しいアプローチにつながる可能性があることが示唆された。
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