γ-アミノ酪酸(GABA)は、抑制性の神経伝達物質として知られる。GABAは血圧低下を目的に食品に添加されたりしているが、その作用機序は不明である。 今回の研究では、ラットの腎臓を摘出し様々なGABA関連分子の発現解析を行った。WKYの腎皮質には、GABA(A)、GABA(B)、GABA(C)受容体がそれぞれ腎特異的な形式で発現していた。また、GABA合成酵素GAD67のヘテロノックアウトマウスを用いた検討も行った。 腎GABA系への刺激がナトリウム利尿や血圧低下をもたらすメカニズムが明らかになれば、腎GABA系を司る分子が、高血圧症の病態診断や降圧治療の新たなターゲットとなりうる。
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