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2011 年度 実施状況報告書

exosomeは髄液のバイオマーカーになりうるか

研究課題

研究課題/領域番号 23790993
研究機関広島大学

研究代表者

上野 弘貴  広島大学, 病院, 助教 (30457238)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードバイオマーカー
研究概要

本研究は髄液中のexosome分画を採取し、その髄液中exosome中に各神経疾患毎に特有な核酸(miRNA、mRNA)とタンパク質を同定することにより、新たな髄液検査のマーカーを高感度に測定する系を確立できるようにすることを目的としている。当該年度は実際の神経疾患患者から同意を得た上で髄液を採取し、まず溶液中の微粒子の数を計測する新規の機器を用いて、髄液中の微粒子を計測した。その結果直径が80μm前後の粒子が1ml中1億個以上存在することが明らかになった。粒子径分布の比較によりこれらの髄液中の粒子がいわゆるexosomeに相当するものと考えられた。次にこのexosomeに含まれているとされる核酸のmiRNAをアレイにより網羅的に解析した。この解析により髄液中にhsa-miR-638、hsa-miR-1908、hsa-miR-762など約50種のmiRNAが高頻度に存在することが明らかになった。一方でその他の数百種類のmiRNAは検出されず、前記のmiRNAに関しては特異的な核酸であると考えられ疾患のマーカーとして応用できるものと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

髄液の確保はすでにできており、今後も随時新たな髄液サンプルが入手できるようになっている。また方法論的にもすでに確立でき初年度としては目標にほぼ到達している。しかしながら追加解析に必要な費用が当初の計画より増大することになり、競争的研究資金を更に獲得し今後の解析を進める必要がある。

今後の研究の推進方策

アレイによるmiRNAの網羅的な検索は確認程度の最小限にとどめ、ターゲットとなりうるmiRNAに焦点を当ててrt-PCRの手法により解析数を増やすよう努力する。

次年度の研究費の使用計画

次年度はrt-PCRに必要な最低限のプライマーと逆転写酵素、核酸増幅酵素の購入費用に研究費をあてることとする。

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公開日: 2013-07-10  

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