アミノ酸に変異を持つ LRRK2 は、常染色体優性遺伝性パーキンソン病の原因分子である。 本研究において、正常 LRRK2 が I2020T 変異 LRRK2 とのヘテロ二量体を形成することによって、タンパク質の寿命が短くなることをみつけた。また、I2020T 変異 LRRK2 が存在することにより、LRRK2 の新規基質分子である Akt1 のリン酸化能が減退することがわかった。さらに、正常 LRRK2 は過酸化水素によるアポトーシス誘導に対する保護的効果の低下がみられた。これらより、変異 LRRK2 とのヘテロ二量体がドミナントネガティブ効果を引き起こす可能性が考えられた。
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