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2012 年度 実績報告書

抗MuSK抗体陽性重症筋無力症の治療薬の探索~新規モデル動物を用いた解析~

研究課題

研究課題/領域番号 23791009
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

森 秀一  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (30508677)

キーワード神経筋シナプス / 重症筋無力症 / MuSK
研究概要

抗MuSK抗体による重症筋無力症 (MuSK-MG) は、急激な症状の悪化や筋萎縮に至る重症ケースが多いため、早急に治療の方針計画を立てる必要がある。しかしながら、現在の治療指針は抗AChR抗体による重症筋無力症に合わせて策定されているため、成因の全く異なるMuSK-MGの病態に必ずしも適さない可能性がある。本研究では、申請者が作製したMuSK-MGの動物モデルを用いて、MuSK-MGに対して真に有効な治療法・治療薬を探索・検討し、新たな治療指針を提言することを目的とする。
前年度までの成果から、MuSK-MGは神経筋シナプスの形態・機能の維持機構が破綻することで発症することが明らかとなってきた。従って、神経筋シナプスの維持機構を解明することが、MuSK-MGの病態機序の理解と新規治療法の探索に重要であると考えられた。平成24年度は、MuSK-MGの発症によって神経筋シナプスで生じる遺伝子発現の変化を網羅的に解析するため、ポストシナプス近傍に存在するサブシナプス核から転写されるmRNAを特異的に分離精製する遺伝子改変マウスの作製を行った。神経筋シナプス領域で遺伝子発現レベルが高いアセチルコリン受容体のイプシロンサブユニットのプロモーター配列をクローニングし、EGFP-L10a (L10aはリボソームタンパク) 融合遺伝子の上流に配置して、遺伝子改変マウス作製のためのベクターを作製した。作製したベクターを培養筋芽細胞株のC2C12に導入して分化誘導を行うと、筋管の形成に伴ってEGFPの発色が核と細胞質に認められ、遺伝子改変マウスのベクターが適切に作製できたと考えられた。現在、このベクターを用いて遺伝子改変マウスを作製中である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Mechanisms associated with the pathogenicity of antibodies against muscle-specific kinase in myasthenia gravis.2013

    • 著者名/発表者名
      Mori S, Shigemoto K.
    • 雑誌名

      Autoimmun Rev

      巻: (in press)

    • DOI

      DOI:10.1016/j.autrev.2013.03.005

    • 査読あり
  • [雑誌論文] サルコペニア発症のメカニズム2013

    • 著者名/発表者名
      宮崎剛
    • 雑誌名

      腎と骨代謝

      巻: 26 ページ: 99-107

  • [雑誌論文] 神経筋接合部の維持機構と筋萎縮2013

    • 著者名/発表者名
      森秀一
    • 雑誌名

      医学のあゆみ

      巻: 244 ページ: 696-703

  • [雑誌論文] 筋肉と神経-最新知見を踏まえて2013

    • 著者名/発表者名
      重本和宏
    • 雑誌名

      Bone Joint Nerve

      巻: 3 ページ: 27-31

  • [雑誌論文] 筋肉の老化2013

    • 著者名/発表者名
      重本和宏
    • 雑誌名

      Clinical Calcium

      巻: 23 ページ: 23-28

    • DOI

      CliCa13012328

  • [雑誌論文] Intracellular and extracellular ATP coordinately regulate the inverse correlation between osteoclast survival and bone resorption.2012

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki T, Iwasawa M, Nakashima T, Mori S, Shigemoto K, Nakamura H, Katagiri H, Takayanagi S, Tanaka S.
    • 雑誌名

      J Biol Chem

      巻: 287 ページ: 37808-23

    • DOI

      DOI:10.1074/jbc.M112.385369

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 老齢マウスの筋線維タイプ特異的な筋萎縮の病態解明2012

    • 著者名/発表者名
      福永大地
    • 雑誌名

      基礎老化研究

      巻: 36 (3) ページ: 47-49

  • [学会発表] Effectiveness of 3,4-diaminopyridine to treatment of a MuSK antibody-induced mouse model of myasthenia gravis.

    • 著者名/発表者名
      Mori S
    • 学会等名
      第35回日本神経科学大会
    • 発表場所
      名古屋
  • [学会発表] 神経筋シナプスの維持メカニズムの解明とサルコペニア研究への展開

    • 著者名/発表者名
      森秀一
    • 学会等名
      第67回日本体力医学会大会
    • 発表場所
      岐阜
  • [学会発表] 抗MuSK抗体陽性重症筋無力症の発症メカニズムに基づく治療薬の検討

    • 著者名/発表者名
      森秀一
    • 学会等名
      第53回日本神経学会学術大会
    • 発表場所
      東京

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公開日: 2014-07-24  

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