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2012 年度 実績報告書

家族性および孤発性パーキンソン病の中枢神経における新規ミトコンドリア蛋白の関与

研究課題

研究課題/領域番号 23791010
研究機関独立行政法人国立病院機構徳島病院(臨床研究部)

研究代表者

黒田 由紀子  独立行政法人国立病院機構徳島病院(臨床研究部), その他部局等, 研究員 (70398014)

キーワードパーキンソン病 / ミトコンドリア / Klokin 1
研究概要

パーキンは家族性パーキンソン病の原因遺伝子(PARK 2)であり、パーキン蛋白はユビキチン・リガーゼ活性(E3)を有していることが知られている。パーキン蛋白は抗アポトーシス作用、酸化ストレスからの防御など、ミトコンドリアと関連した機能が報告されている。ことに、近年、パーキンはミトコンドリアのオートファジー(ミトファジー)を介した品質管理の役割を有することが知られている。一方、私達は、パーキンをミトコンドリアへ運搬する未知の蛋白を探索し、新規な遺伝子Klokin 1を発見した。Klokin 1はChondroitin polymerizing factor (ChPF)の変異体であり、ミトコンドリアに局在する蛋白である。私達は、基礎的検討でKlokin 1/ChPFファミリーがパーキンの抗アポトーシス作用を補完しうることを見出した。本研究では、パーキン遺伝子欠損症およびノックアウト(KO)マウスの中枢神経系において、Klokin 1/ChPFファミリーが代償機転を有しているか否かを明らかにするとともに、孤発性パーキンソン病患者の剖検脳においてもその発現様式を比較・検討する。
Klokin1/ChPFファミリーの代償作用をKOマウスで検討したところ、脳のDAニューロンにおいて、コントロールと比べて著明にKlokin1/ChPFファミリーの発現が増加し、細胞内分布も全く異なったものであった。これらの成績はすべてKlokin1/ChPFファミリーがパーキン欠損を補完しうることを示すものであった。さらにPARK2患者剖検脳では、正常脳に比べKlokin1/ChPFファミリーの発現は変化が見られなかった。このことはマウスで認められたパーキン遺伝子欠損に対するKlokin1/ChPFファミリーの代償機転が、ヒトでは不十分であることを示唆するものと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Parkin interacts with Klokin 1 for mitochondria import and maintenance of membrane potential.2012

    • 著者名/発表者名
      Kuroda Y et al
    • 雑誌名

      Hum Mol Genet

      巻: 21 ページ: 991-1003

    • DOI

      10.1093/hmg/ddr530

    • 査読あり
  • [学会発表] パ-キンのミトコンドリア膜電位に対する関連蛋白の関与2012

    • 著者名/発表者名
      牧(黒田)由紀子
    • 学会等名
      第53回日本神経学会学術大会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20120523-20120525

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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