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2012 年度 実績報告書

ミトコンドリアSIRT5タンパクの機能と肝臓・骨格筋における代謝機能連関

研究課題

研究課題/領域番号 23791026
研究機関京都大学

研究代表者

中村 靖彦  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10375256)

キーワードミトコンドリア / 肝臓 / マウス / サーチュイン / 核酸代謝
研究概要

2次元電気泳動によりミトコンドリアSIRT5の基質タンパクの候補として同定されたurate oxidase (UOX)のSIRT5による機能調節機構を明らかにした。まず、UOXの細胞内局在がミトコンドリアとするものと、ペルオキシソームとするものの2つの報告がこれまでになされていることから、UOXの局在を明確にすることを行った。マウス肝臓粗ミトコンドリア画分を密度勾配遠心により、ミトコンドリアとペルオキシソームを分離した結果、UOXはミトコンドリアとペルオキシソーム双方に存在することが明らかとなった。次に野生型マウスとSIRT5過剰発現トランスジェニックマウス(SIRT5 Tgマウス)を用い、UOXのアセチル化レベルを調べたところ、SIRT5 Tgマウスにおいて野生型に比べ有意に低下していることが確認された。またUOXの活性の変化を調べたところ、SIRT5 Tgマウスにおいて活性化されていることが明らかとなった。さらに肝臓ミトコンドリアタンパクを用い、SIRT5の免疫沈降を行ったところ、UOXがSIRT5と共に沈降し、UOXとSIRT5は直接相互作用していることが明らかとなった。これらのことから、SIRT5はUOXを直接脱アセチル化することで活性化させることが解明された。以上の結果より、UOXはプリンヌクレオチド由来の尿酸をアラントインに異化する酵素であることから、絶食時において筋肉中に存在する核酸の分解過程で生じた尿酸を肝臓において速やかに異化し、水溶性の高いアラントインにすることで、排泄を促進する働きを持つことが推測される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] SIRT5 deacetylates and activates urate oxidase in liver mitochondria of mice2012

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Nakamura, Masahito Ogura, Kasane Ogura, Daisuke Tanaka, Nobuya Inagaki
    • 雑誌名

      FEBS Lett

      巻: 586(23) ページ: 4076-4081

    • DOI

      DOI:10.1016/j.febslet.2012.10.009

    • 査読あり
  • [学会発表] マウス肝ミトコンドリアにおけるSirt5によるurate oxidaseの脱アセチル化と活性化

    • 著者名/発表者名
      中村靖彦
    • 学会等名
      第55回日本糖尿病学会大会
    • 発表場所
      横浜
  • [学会発表] SIRT5 deacetylates and activates urate oxidase in mouse liver mitochondria

    • 著者名/発表者名
      Yasuhiko Nakamura
    • 学会等名
      9th International Diabetes Federation Western Pacific Region Congress and 4th Scientific Meeting of the Asian Association for the study of Diabetes
    • 発表場所
      Kyoto

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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