脳幹における食欲調節ペプチド、GLP-1分泌細胞の分子生物学的解析

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23791035
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 代謝学
• 研究機関: 佐賀大学
• 研究代表者: 久留 和成 佐賀大学, 医学部, 助教 (00592081)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: 中枢神経 / 薬理学 / メタボリックシンドローム / GLP-1

研究概要

GLP-1分泌神経細胞は食欲調節因子GLP-1、ペプチドYYおよびグレリンにおいて神経応答は観察されなかったが、レプチンに対しては興奮性の神経応答を示した。またコレシストキニンに対してはグルタミン酸作動性シナプス入力を介した間接的な神経応答観察され、そのシナプス入力を介した間接的な神経応答はアドレナリン作動性神経を介しているが明らかになった。さらに救心性迷走神経線維を電気刺激することにて、GLP-1分泌神経細胞に対するシナプス入力の増加が認められ、中枢神経系のGLP-1分泌に救心性迷走神経を介した末梢臓器由来の神経入力が関与していることが示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] CCK stimulation of GLP-1 neurons involves a_1-adrenoceptor-mediated increase in glutamatergic synaptic inputs (2011)
  • 著者名/発表者名: Hisadome K, Reiman F, Gribble FM, Trapp S
  • 雑誌名: Diabetes 巻: 60 (11) ページ: 2701-2709
  • DOI: DOI:10.2337/db11-0489
  • 査読あり
• [雑誌論文] Glucagon-like peptide 1 and the brain: central actions -central sources? (2011)
  • 著者名/発表者名: Trapp S, Hisadome K
  • 雑誌名: Autonomic Neuroscience 巻: 161(1-2) ページ: 14-19
  • DOI: DOI:10.1016/j.autneu.2010.09.008
  • 査読あり
• [学会発表] Excitatory effects of CCK on GLP-1 releasing neurons are mediated via adrenergic neurons. (2013)
  • 著者名/発表者名: 久留 和成
  • 学会等名: 第86回 日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 20130321-23
• [学会発表] Neuromodulatory effects of feeding peptides in GLP-1 releasing neurons of mouse brainstem. (2012)
  • 著者名/発表者名: 久留 和成
  • 学会等名: 第85回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20120314-16
• [学会発表] GLP-1 分泌神経細胞のグルコース応答に関する解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 久留 和成
  • 学会等名: 第65回 日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本
  • 年月日: 2012-11-23
• [学会発表] 脳幹GLP-1分泌細胞におけるアドレナリン受容体を介した興奮性シナプス入力の解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 久留 和成
  • 学会等名: 第64回 日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2011-11-20
• [備考] 所属研究室ホームページ
  • URL: http://www.pharmacology.med.saga-u.ac.jp/YAKURIHP/Top_Page.html