バセドウ病と橋本病(慢性甲状腺炎)は代表的な甲状腺特異的自己免疫疾患であるが、全く異なる正反対の臨床像を呈する。 自己免疫性甲状腺疾患において免疫反応を惹起するエフェクターT細胞と免疫を負に調節する制御性T細胞(Treg)のバランスに注目して研究を展開してきており、今回疾患の病因に関わる各種エフェクターT細胞[T helper type 1(Th1), Th17]の重要性・可塑性をそれぞれのマウスモデルを用いて比較検討した。結果、バセドウ病においてはTh1のみ、橋本病においては、Th1とTh17の双方が疾患形成に重要であることを証明することが出来た。
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