研究課題
1. HSCT後の晩期合併症の頻度・リスク因子の検討および、推奨スクリーニング項目と推奨スクリーニング時期の確立欧米からの提案(Rizzo et al. Biol Blood Marrow Transplant. 2006;12:138-51.)の改訂プロジェクトに亜代表として参加した。改訂版は2012年3月にBone Marrow Transplantation誌およびBiology of Blood and Marrow Transplantation誌に同時掲載された。これに基づいた造血幹細胞移植後長期生存者におけるスクリーニングプランを作成し、スクリーニングデータを収集する調査研究計画書および調査票を作成し、研究を開始した。2. 慢性GVHD患者における詳細な臓器別重症度とQOL、治療反応性、予後との関係:慢性GVHD全身治療開始時、および評価時、治療変更時において、詳細に臓器別重症度を評価するための調査票を作成し、パイロット調査による調査時間の検討などを行った。3. HSCT後長期生存患者における晩期死亡と死因の解析:HSCT後長期生存患者における晩期全死亡および各死因に関して、日本一般人口に比べたリスクを詳細に解析することにより、晩期死亡の実態を明らかとすることを目的とした研究である。日本造血細胞移植学会が実施する全国調査データを用いて実施した。データ利用に関しては、造血細胞移植登録一元管理委員会の承認を得た上で、名古屋大学の倫理審査も経た。死因情報の中央データクリーニングを実施した上で、晩期死亡率、日本人一般人口と比較した死因分類ごとのstandard mortality ratioの算出を全死亡において、また個々の死因において実施し、日本造血細胞移植学会および米国の移植学会であるBMT Tandem Meetings 2013のいずれも口演に採択された。
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