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2011 年度 実施状況報告書

骨髄微小環境における骨髄腫細胞と単球及び骨髄ストローマの細胞との相互作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23791084
研究機関札幌医科大学

研究代表者

池田 博  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60570132)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード多発性骨髄腫
研究概要

この研究は、日本で行われている施設はなく国際的にも非常に独創的な研究である。その成果は耐性化しやすい骨髄腫患者の病態解析や抗がん剤耐性化の機序解明に大きく貢献できることが予想される。さらに骨髄微小環境の解析は,多発性骨髄腫の骨病変に対する治療や病態解明につながることが予想される。またその成果によっては,多発性骨髄腫のみではなく他の血液がんや乳がんなどの骨転移を起こしやすい疾患の病態解明につながることが考えられ,当研究が見出す効果はがん領域全体に対する治療戦略に大きなインパクトを及ぼすことが期待される。多発性骨髄腫患者の骨髄微小環境下における単球の役割を解析し,多発性骨髄腫の根治療法につながる基礎研究を展開している。ここまで多発性骨髄腫の進展,治療抵抗性における骨髄微小環境の影響は,骨髄ストローマ細胞と骨髄腫細胞との直接的な相互作用について行われており,さらに単球,樹状細胞とのかかわりが解明されてきている。骨髄ストローマ細胞と単球,あるいは骨髄腫細胞と単球の相互作用,また,骨髄ストローマ細胞と骨髄腫細胞の相互作用における単球の関わりについて引き続き解析し今後も多発性骨髄腫の治療に貢献できると考えられる。多発性骨髄腫患者または正常人由来骨髄ストローマ細胞と骨髄腫細胞株を共培養し,上清中のサイトカイン濃度をサイトカインアレイ,ELISAで,細胞増殖をMTT法により,単球存在/非存在時に比較測定する.同条件で,各細胞をソーティングにより分離採取し,マイクロアレイによって遺伝子発現変化を解析する.さまざまな病期,浸潤性の多発性骨髄腫患者由来骨髄ストローマ細胞を使用し,骨髄腫細胞株も薬剤感受性の異なる株を解析することで,予後,薬剤耐性に直接関連するシグナル伝達系,遺伝子発現異常の同定を試み,多発性骨髄腫の根治療法の開発につながる考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度の計画を計画方法どおりに進めている。

今後の研究の推進方策

今後はVivoモデルも検討しており、SCIDマウスに骨髄腫細胞株を皮下注射し担癌モデルを作成し、抗腫瘍効果を解析する。新規治療薬によってどの新規治療薬がシグナル伝達系にまた単球との共培養下において上昇しているサイトカインについては、治療前後におけるサイトカインの分泌量の変化をELISAを用いて解析していく。シグナル伝達系の変化についても新規治療薬の効果と治療薬の標的分子をあわせて検討していく。

次年度の研究費の使用計画

多発性骨髄腫患者または正常人由来骨髄ストローマ細胞と骨髄腫細胞株を共培養し,上清中のサイトカイン濃度をサイトカインアレイ,ELISAで,細胞増殖をMTT法により,単球存在/非存在時に比較測定する.同条件で,各細胞をソーティングにより分離採取し,マイクロアレイによって遺伝子発現変化を解析する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CD138-specific monoclonal antibody conjugated with highly cytotoxic maytansinoid derivative is effective to Multiple myeloma cells in Bone marrow microenviroment.2011

    • 著者名/発表者名
      池田 博
    • 学会等名
      日本がん学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2011.10.4

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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