研究概要 |
初回治療のネットワークメタアナリシスに関しては2011年夏までの既報に基づく予備的解析が終了した。PubMed検索から11,762人を含む40件のランダム化比較試験を評価した。MP療法を含む従来からの化学療法と比較し、大量化学療法1回法(ハザード比(HR) 0.75, 95%CrI: 0.66-0.84)、大量化学療法2回法(HR 0.55, 95% CrI: 0.42-0.70)、新規薬剤を含む治療法(HR 0.72, 95% CrI: 0.64-0.82)、新規薬剤治療を寛解導入療法に含む大量化学療法(HR 0.67, 95% CrI:0.58-0.78)の全生存が有意に改善された。大量化学療法1回と比し大量化学療法2回の方が有意な全生存の改善が示唆された(HR 0.74, 95% CrI: 0.59-0.93)が、新規薬剤を寛解導入療法に含めてもさらなる生存の改善は示されなかった。複合エンドポイントである無進行生存でも同様の傾向が示された。治療関連死のデーターは限られていたため十分な評価が不可能であった。専門家主導の臨床ガイドラインでは積極的な新規薬剤の寛解導入療法への導入が推奨されているが、予備的解析の結果からは、従来の大量化学療法と比較して新規薬剤追加によってさらに生存が有意に改善されると結論づけるには時期尚早と考えられた。 予後因子のシステマティックレビューに関しては2011年夏まででPubMedにて9,951件が検索され、抄録レベルのスクリーニングが終了しており、現在関連文献の収集中である。
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