自己免疫疾患である全身性エリテマトーデス(SLE)モデルマウスのNZB/WF1(BWF1)マウス脾臓では、抗体産生を抑制するLAG3+制御性T細胞の割合が減少していた。JAK阻害薬Tofacitinibを加えてコントロールのC57/BL6(B6)マウスやBWF1マウスのCD4+T細胞を培養すると、LAG3+Treg様の表現型を示した。BWF1マウスのLAG3+Treg様細胞はSLE症状の発症を抑制した。関節リウマチモデルであるコラーゲン誘導性関節炎を発症するDBA1Jマウスも脾臓LAG3+Tregの割合が減少していた。Tofacitinibによって誘導されたDBA1JマウスのLAG3+Treg様細胞は、関節炎の進行と重症化を抑制した。LAG3+TregもしくはLAG3+Treg様細胞の分化機構の解明は、関節リウマチ・SLEなどの自己免疫疾患/慢性炎症性疾患の新規治療法開発に役立つ可能性がある。
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