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2011 年度 実施状況報告書

血管内皮細胞由来IL-33による血管炎病態形成メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 23791126
研究機関久留米大学

研究代表者

海江田 信二郎  久留米大学, 医学部, 助教 (20330798)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワードなし
研究概要

ANCA関連血管炎患者における血清中のIL-33発現についての評価を行った。Human IL-33 ELISA Quantitation Kit (geneway)を用いANCA関連血管炎患者6名(Wegener肉芽腫 1名顕微鏡的多発血管炎 3名 チャーグ・ストラウス症候群 2名)について測定した。チャーグ・ストラウス症候群1名で2.254 pg/mlと血清中IL-33の上昇を認めたが、他の5名では感度以下であった。今後症例数を増やし、再度検討を行う必要がある。 Mast cellは血管壁および血管内皮細胞周囲に多数存在し、とくにラットアジュバンド誘導血管炎モデルでその活性化および病態への関与が報告されている。我々はマウス骨髄由来mast cellを用い、in vitroにてrecombinant IL-33刺激によるそのvaiabilityへの影響に関しての検討を行った。Reconbinant IL-33刺激群で有意なcell viabilityの上昇を濃度依存性に認めた。CFSE dilution assayでは細胞増殖を認めなかったため、apoptosis assay(Annexin V stain)を行い、IL-33がmast cellのapoptosisを阻害しcell viability上昇に寄与することを明らかにした。Mastcytosisは血管炎以外でも関節リウマチや特発性肺線維症で報告されており、そのメカニズムの解析は、血管炎以外の難治性疾患における病態解明にも寄与する可能性が示唆される。今後さらにapoptosis阻害メカニズムに関して検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ANCA関連血管炎患者の血清中IL-33濃度の上昇を認めていない。今後症例数を増やし検討を行う必要がある。また臓器病変におけるmast cell活性化の評価に関して患者検体数が集まっておらず、今後検体の集積が重要である。

今後の研究の推進方策

引き続き臨床検体を用いIL-33の血管炎患者における発現に関して血清・臓器病変で検討を行う。またマウス骨髄由来mast cellを用い、IL-33のapoptosis阻害のメカニズムに関して検討を行う。Recombinant IL-33刺激によるmast cell apoptosisの阻害効果に関しては確認できており、apoptosis関連分子(特にBcl-2,Bcl-XL等)のIL-33刺激下での発現に関しての検討を進める。

次年度の研究費の使用計画

各種モノクローナル抗体やプライマーを含む研究関連試薬を購入する。また研究成果発表のため国内外学会へ出席するため一部その旅費に用いる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] IL-33 contributes to joint inflammation via mast cell immune function2011

    • 著者名/発表者名
      Shinjiro Kaieda
    • 学会等名
      日本リウマチ学会総会
    • 発表場所
      神戸市
    • 年月日
      2011年 7月18日
  • [学会発表] IL-33 mediates a mast cell-fibroblast amplification loop that primes mast cells for activation via immune complexes2011

    • 著者名/発表者名
      Shinjiro Kaieda, Jun-Xia Wang, Ruslan Shnayder, Richard T. Lee, Richard L. Stevens,and Peter A. Nigrovic* ‡,1
    • 学会等名
      アメリカリウマチ学会
    • 発表場所
      ワシントン DC, USA
    • 年月日
      2011年11月 8日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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