本研究はヒト間葉系(幹)細胞及びヒトiPS細胞をライソゾーム病のモデルマウスに対して移植し、治療効果およ安全性を総合的に解析評価した。ヒト間葉系細胞またはヒトiPS細胞がライソゾーム酵素を細胞外に分泌するかどうかをin vitroで検討した結果、間葉系細胞に比べiPS細胞では分泌量が2倍以上多いことが確認された。次にSDマウスより樹立した細胞とiPS細胞より分化させた細胞を共培養した結果、酵素が取り込まれ、in vitroで治療効果が確認された。続いてSD-scidマウスにiPS細胞を移植し、50日後に血清中のHex活性を測定したところ、正常マウスの5~15%まで酵素活性が回復した。
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