プラズマは既に様々な医学の分野で用いられ、臨床的には熱傷の治療に有効であるとの報告があり、皮膚潰瘍の治療への応用も始まっている。これらを通してプラズマ照射により細胞成長因子が産生され細胞の自己増殖を活性化すると考えられている。今回の研究では有効な治療のない新生児脳虚血性病変に対する治療として大気圧プラズマの有効性を検討した。一方、気体状であるプラズマの吸入を用いた治療は研究段階である。本研究では大気圧プラズマは吸入においても血管新生などに有効であり、吸入による生体の影響としては血圧低下、心拍数上昇などの影響があること、また血管拡張の作用は一酸化窒素を介するものであることが示唆された。
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