出生時低体重は、成長後の代謝性疾患のみならず学習障害などの精神疾患の発症リスクも上昇させる。近年の研究では妊娠中の栄養摂取不足は児の視床下部ー下垂体ー副腎軸の調節機構を障害するとの報告もあり、ストレスに対し脆弱性を示すと報告されている。我々はラットを用いた妊娠中の低摂取カロリー摂取により、短体長低体重ラット仔が生じること、これらの仔ラットへの拘束ストレスの負荷で血中コルチコステロン濃度が高値持続すること、下垂体でCRH受容体の下方制御が生じないこと、その機序にmicroRNAの発現調節の異常が関与する事を明らかにした。
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