Low frequency oscillations (LFOs)という0.01-0.1Hzの律動がある。新生児で脳波とNIRSの同時記録により、静睡眠期の神経活動(TA-b)とNIRS-LFOsの間の相関が報告されている。動睡眠でも測定を行い、NIRS-LFOsの臨床的意義を解明することを目的とした。 新生児13人を対象とした。結果、①TA-bとNIRS-LFOsの間の時間的な関連性を再確認した。②動睡眠と静睡眠ともにNIRS-LFOsが有意差なく観察された。 TA-bが無くてもNIRS-LFOsが発生しており、脳の血流を反映する指標であるNIRS-LFOsと神経活動であるTA-b両者のリズムを調整する起源が示唆される結果であった。交感神経系と中枢神経系との相関関係が明らかになることで、臨床における新生児の中枢神経系の評価が多面的になると考える。今後の研究の蓄積が必要である。
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