本研究では、全身性強皮症における Periostin の役割について追及した。Periostin は、全身性強皮症患者から採取した血液、皮膚組織、皮膚および肺由来の線維芽細胞で発現が増強しており、とくに血清 Periostin 値は、皮膚線維化の重症度と有意に相関を示し、線維化のバイオマーカーとなりうることが分かった。また、Periostin は、単独で線維芽細胞からのコラーゲン産生を増強するほか、TGFβによるコラーゲン産生促進作用をさらに増強する可能性が明らかとなった。Periostin は線維化誘導因子として線維化疾患における治療の標的となりうる。
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