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2012 年度 実績報告書

光線過敏症におけるナイアシンを介した皮膚免疫応答の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23791302
研究機関産業医科大学

研究代表者

杉田 和成  産業医科大学, 医学部, 非常勤医師 (40412647)

キーワードナイアシン / ペラグラ / 紫外線
研究概要

ペラグラは痴呆,下痢,皮膚炎の3徴を認める,世界的に未解決の重篤な代謝疾患である.3徴のうち,皮膚炎は光線過敏性の皮疹を生じることが特徴であるが、いまだその詳細なメカニズムは明らかになっていない。我々はナイアシンアンタゴニストおよびナイアシン欠乏食を用いて、ペラグラモデルマウスの作成を試みた。ナイアシンアンタゴニスト投与下でマウスに紫外線を照射すると、皮膚炎症が増強し、ドップラーエコーにより皮膚血流増加が観察された。興味深いことに,紫外線皮膚炎の増強に加え,体重減少と下痢も認めたことから,我々のマウスモデルはペラグラに特徴的な症状を伴った.紫外線照射下でのペラグラマウス皮膚において、シクロオキシゲナーゼ-2 (COX-2) mRNAの発現の亢進を確認した.反対にプロスタグランジンE合成酵素ノックアウトマウスでは、ナイアシンアンタゴニストを投与し、紫外線を照射すると、皮膚炎症が減弱し,皮膚血流も低下した。また、培養表皮ケラチノサイトにナイアシンアンタゴニストを添加の上、紫外線を照射すると、プロスタグランジンE2の産生が亢進した.他方,ナイアシン欠乏下で紫外線をEP4アンタゴニスト投与マウスに照射すると紫外線皮膚炎が減弱した.さらに,ヒトペラグラ皮膚において,プロスタグランジンE合成酵素が強く発現していることを示した.これらの知見から、ペラグラの光線過敏症はプロスタグランジンE2-EP4シグナルを介して生ずることが示唆された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Role of prostaglandin E2-EP2/EP4 signaling in the development of photosensitivity in pellagra.2012

    • 著者名/発表者名
      杉田和成
    • 学会等名
      第37回日本研究皮膚科学会
    • 発表場所
      ロワジールホテル(沖縄)
    • 年月日
      20121207-20121209

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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