研究課題
前年度に引き続き、東北大学病院精神科の早期精神病専門外来(SAFEクリニック)において、ARMSと初回エピソード精神病患者のリクルートを行っている。ARMS患者8名、初回エピソード精神病患者4名において、社会的認知課題として心の理論 (theory of mind ) picture stories task日本語版とBeck Cognitive Insight Scale (BCIS)日本語版とBrief Core Schema Scale (BCSS)日本語版を実施した。また、これらの患者の機能面の評価として、社会機能を社会機能尺度日本語版(Social Functioning Sacle Japanese Version: SFS-J)、全般機能について機能の全体的評定尺度(The Global Assessment of Functioning:GAF)によって評価した。また、これまで集積したデータを用いて中間解析を行った。この結果では、初回エピソード精神病患者に関しては、心の理論機能において、有意に障害されている可能性があるという結果であり、機能の全体的評定尺度(The Global Assessment of Functioning:GAF)によって評価する全般機能の低下と心の理論機能の障害が正の相関をする可能性があることを確かめた。上記の中間解析の結果について、学会発表を行った。
2: おおむね順調に進展している
ARMSおよび初回エピソード精神病の患者の社会的認知の評価と社会機能、全般機能の評価を一定数実施することができた。
今後も、ARMS、初回エピソード精神病患者、健常者のリクルートを引き続き行い、社会的認知、社会機能、全般機能についての評価を行う。
上記のため、必要な課題の印刷を行う。また、健常者のリクルート、評価を行い、謝金を支払う。購入した統計ソフトウェアを用いて解析を行う。必要に応じ、統計学の専門家にコンサルトを行う。国内外の学会に参加し、成果を報告し、学術論文を作成・投稿する。なお、次年度使用額は、今年度の研究を効率的に推進したことに伴い発生した未使用額であり、平成25年度請求額とあわせ、平成25年度の研究遂行に使用する予定である。
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