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2012 年度 実績報告書

オリゴデンドロサイト前駆細胞に注目した統合失調症の病因・病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23791362
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

豊島 学  独立行政法人理化学研究所, 分子精神科学研究チーム, 基礎科学特別研究員 (90582750)

キーワードNG2陽性細胞 / オリゴデンドロサイト / 統合失調症
研究概要

本研究は、オリゴデンドロサイトの前駆細胞であるNG2細胞と統合失調症の病態との関連に注目し、「統合失調症やその治療においてNG2細胞に何が起こっているのか」、「NG2細胞に障害を与えた場合、何が起こるのか」という2つの観点から解析を行い、統合失調症の病因や病態、治療薬の薬効とNG2(+)細胞の関連を探ることを目的としている。
本年度の研究では、「統合失調症においてNG2細胞に何が起こっているのか」という観点から統合失調症モデルマウスにおけるNG2(+)細胞の解析をおこなった。統合失調症モデルマウスは、poly I:C(抗ウイルス免疫反応活性化を賦活する薬剤)投与によって作製した。この統合失調症モデルマウスには、NG2(+)細胞の可視化のため、DsRedを発現するNG2DsRedマウスを用いた。poly I:Cの投与時期及び投与量は、文献によって異なっているため、本研究で用いるNG2DsRedマウスに最適な投与時期、投与量の検討を行った。その結果、胎生12日目にpoly I:Cを40mg/kg投与した物で統合失調症の中間表現型の1つであるプレパルス抑制(prepulse inhibition: PPI)の低下が見られ、この条件で統合失調症モデルマウスを作製した。作製した統合失調症モデルマウスを用いて前頭葉におけるNG2(+)細胞数を解析した結果、有意な変化は見られなかった。前年度の結果より、NG2DsRedマウスからFACS(フローサイトメーター)を用いてNG2細胞を分離し解析することは可能であるため、統合失調症モデルマウスのNG2(+)細胞特異的な遺伝子発現変化を解析することが必要であると考える。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A population-specific uncommon variant in GRIN3A associated with schizophrenia.2013

    • 著者名/発表者名
      Takata A, Iwayama Y, Fukuo Y, Ikeda M, Okochi T, Maekawa M, Toyota T, Yamada K, Hattori E, Ohnishi T, Toyoshima M, Ujike H, Inada T, Kunugi H, Ozaki N, Nanko S, Nakamura K, Mori N, Kanba S, Iwata N, Kato T, Yoshikawa T.
    • 雑誌名

      Biological Psychiatry

      巻: 73 ページ: 532-539

    • 査読あり
  • [学会発表] 精神疾患治療薬に対するオリゴデンドロサイト前駆細胞の挙動

    • 著者名/発表者名
      前川素子、渡邉 明子、大西 哲生、豊島 学、吉川 武男
    • 学会等名
      第45回精神神経系薬物治療研究報告会
    • 発表場所
      大阪国際会議場

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公開日: 2014-07-24  

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