原子力安全開発機構の研究グループと共同研究を提携し、ポリマーゲルを使用して、照射線量と照射範囲が照射中に一目でわかるようなゲルシートを開発した。このゲルシートは既存のゲル線量計の酸素透過性を改良し、一般的に放射線治療で使用される2-3Gyの線量で白濁することが可能にしたものである。さらに、よりしなやかに薄くすることにより、体表面にぴったり密着することが可能になり、より正確に体表面の線量を計測することが可能になった。そして、「照射されたことをリアルタイムに確認する」ことにより放射線治療の安全確認を効果的に行うことができ、患者のみならず医療従事者にとっても安心して正確な治療を施すことができるようになるという、当初のコンセプトが確認できたので、これを国内特許として申請した。学会発表や論文は、特許為に差し控えた。 今後、米国特許も申請予定である。同時に、現在、千代田テクノルとともに、製品化も検討中である。 出願特許名称:ポリマーゲル線量計,番号:110000855,出願年月日:平成25年3月25日。 発明者:水本佳子(旧姓:大城),盛武敬,廣木章博,田口光正,山下真一 権利者:筑波大学,原子力開発機構
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