研究課題
従来、拡散強調画像はSingle Shot Echo Plannear Imaging法で撮像されることが多かったが、我々は新たにReadout Segmented Echo Plannar Imaging法を用いた拡散強調画像を改良することにより乳腺領域においても高空間分解能の画像を撮像することが可能となった。撮像法をさらに最適化することにより、空間分解能高く、広い範囲を、短い時間で撮像することができた。Readout Segmented Echo Plannar Imaging法では、特に乳頭周囲の画質が改善し、ゆがみの低減によるサイズの正確性の向上が見られた。さらに腫瘤を形成しない乳癌や、非浸潤性乳管癌など早期の乳癌の描出能が従来法と比較し改善した。他方、従来法と異なるアーチファクトの出現する問題や「見かけの拡散係数」といわれる定量値が従来法と異なる問題などについては研究期間内で解決することができなかった。また撮像時間が従来法より長い点がデメリットであると考えられた。Readout Segmented Echo Plannar Imaging法を用いた拡散強調画像は造影剤を使うことなく高空間分解能で乳癌を描出できる非侵襲的診断法である。現状においても診断能の向上が見られたが、明らかになった問題点を解消することにより、さらに高い精度の画像診断を臨床に還元することが可能であると考えられた。
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European Journal of Radiology
巻: vol 81 ページ: 148-2153
doi:10.1016/j.ejrad.2011.05.013.