粒子線治療において粒子線が患者体内や装置内の原子核と反応して2次中性子が発生したり放射化が起こる。それをシミュレートする核反応模型について、従来使用されているもの(QMD)よりも理論的正当性が高い模型(AMD)を用いてシミュレーションの高精度化が可能かどうかを調べた。結果、実験データが存在する反応のほとんどに関してはAMDとQMDは同程度の精度を持っていることが分かった。ただし、12C+12Cの反応における中性子生成断面積はAMDの方がよいと考えられる結果が得られた。今後は中性子遮蔽計算に必要となる、軽い重イオンどうしの中性子生成反応に絞って計算データベースを作る方針である。
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