研究概要 |
申請者は、有用性が高いと期待されている4つの放射性医薬品(11C-PBR28, 11C-donepezil, 11C-DPA713, 11C-flumazenil)について、複数の方法で合成を行い、どの合成方法で合成すれば最良の結果になるかを検討することを計画した。 これまでの研究では前述の4つの薬剤について、3つの合成法の全てに共通するHPLC分離条件について検討を行い、所期の目標である安全(毒性が低い)なものを使用するという事に対して、塩類などを含まず、留去が容易な有機溶剤での分離に成功した。この条件では、溶出時間も全て10分以内であり、短時間での分離が可能であった。 さらに合成方法についても検討を行った。合成法はC-11導入基質であるメチルトリフレートの合成方法について、気相法による合成と液相法による合成を比較検討した。また、前駆体と標識基質の反応においては、それぞれの化合物でオンカラム法と液相法およびループ法と液相法について検討し、それぞれの放射化学的収率、比放射能、合成の簡便性などを比較した。
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