研究課題
若手研究(B)
放射光を用いた高精細格子状照射を用いて脳・脊髄に対して照射を行い、照射後の変化を病理学的に検討を行った。通常照射を行ったマウスにおいては広範囲に組織の欠損やDNA損傷が確認されたが、格子状照射を行ったマウスにおいては組織自体の脱落は見られなかった。全脳照射においては、スリット幅を広げたマイクロスリット照射においてLD50が高線量となることが確認された。また、照射後の脳組織の病理組織学的検討では、スリット照射では高線量を照射しても照射部位の細胞脱落が起こるのみであった。免疫染色においても、非照射部にはDNA二重鎖切断の痕跡は見られなかった。照射後マウスの経過観察では、480Gyのスリット照射後も摂餌や排泄等に異常はなく長期生存が得られた。
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