研究課題/領域番号 |
23791437
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
大隈 智尚 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 登録医 (50445029)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | ラジオ波凝固 / 実験腫瘍 / 免疫賦活 |
研究概要 |
ウサギ腫瘍のVX2の肝腫瘍モデルに対するCTガイド下の経皮的ラジオ波凝固におけるラジオ波単独治療群と免疫賦活化因子のOK-432(ピシバニール)の局所注入併用群との局所制御率および遠隔転移モデル制御率の比較検討を行った。VX2腫瘍を日本白色種兎の肝臓に移植し、左耳介の皮下に転移モデルを作成した。移植1週間後にCTにて肝に腫瘍が作成されていることを確認し,治療実験を行った。ラジオ波治療は市販のLeveenNeedle 展開針2cm径を使用した。CTガイド下に電極針を刺し,ラジオ波凝固を施行した群(RFA単独治療群)。RFA施行部位にOK-432を局注した群(RFA+ OK-432併用群)、無治療群(コントロール群)を作成した。検討項目はこの3群の生存と左耳介の転移モデルの腫瘍体積を経時的に測定し3群比較することと生存率を検討することとした。肝腫瘍体積,生存中央日数もRFA単独治療群、RFA+ OK-432群、コントロール群の3群で,治療により体積増加率が有意に差があり,生存もRFA+ OK-432群での有意な延長が示された。耳介の転移モデル腫瘍も治療群では有意に増大率の傾きが相違が認められた.RFA治療では、治療後に腫瘍の抗原に対して炎症細胞が集積すると報告されている。OK-432は免疫細胞を直接賦活化する物質でありRFA治療後に薬剤を局所注入することにより、RFA後の腫瘍に対する免疫反応をさらに賦活化し、結果として局所制御率および生存が延長すると期待される。今回の実験結果で生存率の延長と転移モデルの縮小傾向が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本実験は終了しており、結果をまとめ、現在海外雑誌に投稿中である。
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今後の研究の推進方策 |
免疫組織学的な評価が不十分であったため、追加で免疫染色をする予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
免疫組織化学染色の追加,国内外の学会発表および論文投稿料/別刷り代に使用する
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