脳動脈瘤血管内治療の術前力学シミュレーション技術の開発と実症例モデルへの応用

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23791438
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 放射線科学
• 研究機関: 兵庫県立大学
• 研究代表者: 下權谷 祐児 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30552575)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 脳動脈瘤 / 血管内治療 / ステント / 血流 / 血行力学 / 計算流体力学

研究概要

Flow diverterと呼ばれるタイプのステントを用いた脳動脈瘤治療を対象として，親血管に対する瘤の発生位置およびステント留置時の回転がステントの血流阻害効果に及ぼす影響を調べた．その結果前者については，血管の走行に対して垂直な位置に瘤が形成されている場合に，断面二次流れの影響により，他の瘤位置の場合よりも流入流量が著しく多くなることが示された．また後者については，ステントの回転による開口率の変化はごく僅かであったにもかかわらず，局所的な流れの変化を介して血流阻害効果に顕著な変化が生じるケースが認められた．

研究成果

• [雑誌論文] Sensitivity of the gradient oscillatory number to flow input waveform shapes (2012)
  • 著者名/発表者名: Y. Shimogonya, H. Kumamaru, K. Itoh
  • 雑誌名: Journal of Biomechanics 巻: 45 ページ: 985-989
  • DOI: 10.1016/j.jbiomech.2012.01.008
  • 査読あり
• [学会発表] Computational fluid dynamics analysis in roles of hemodynamic factors on the development of cerebral aneurysms (2014)
  • 著者名/発表者名: S. Fukuda, Y. Shimogonya, T. Tsukahawa, Y. Imoto, M. Fukuda
  • 学会等名: International Stroke Conference 2014
  • 発表場所: San Diego (USA)
  • 年月日: 20140200
• [学会発表] ステントを用いた脳動脈瘤治療における血流阻害効果の数値解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 大谷謙吾,下權谷祐児,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 日本機会学会関西支部第89期定時総会講演会
  • 発表場所: 大阪府立大学(大阪府)
  • 年月日: 2014-03-19
• [学会発表] 磁性微粒子の脳血管内磁気輸送に関する数値解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 西野修平,下權谷祐児,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 日本機会学会関西支部第89期定時総会講演会
  • 発表場所: 大阪府立大学(大阪府)
  • 年月日: 2014-03-19
• [学会発表] The influence of inlet boundary conditions upon hemodynamic analysis of human cerebral aneurysms with computational fluid dynamics (2013)
  • 著者名/発表者名: S. Fukuda, Y. Shimogonya, T. Tsukahawa, Y. Imoto, S. Morikawa, M. Fukuda
  • 学会等名: Experimental Biology 2013
  • 発表場所: Boston (USA)
  • 年月日: 20130400
• [学会発表] 脳動脈瘤CFD解析における流入条件の設定について〜既成値と実測値での相違〜 (2013)
  • 著者名/発表者名: 福田俊一,下權谷祐児,塚原徹也,青木友和,川端康弘,松井雄哉,井本恭秀,福田美雪
  • 学会等名: 第38回日本脳卒中学会総会
  • 発表場所: グランドプリンスホテル新高輪(東京都)
  • 年月日: 2013-03-21
• [学会発表] 脳動脈瘤実症例データに基づく個体別モデルの構築と瘤発生要因の検討への応用 (2013)
  • 著者名/発表者名: 井本恭秀,下權谷祐児,福田俊一,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 日本機会学会関西支部平成24年度学生員卒業研究発表講演会
  • 発表場所: 大阪工業大学(大阪府)
  • 年月日: 2013-03-15
• [学会発表] 脳動脈瘤形成部位における血行力学的負荷の評価 : 流入条件の影響 (2013)
  • 著者名/発表者名: 下權谷祐児,福田俊一,井本恭秀,里啓太郎,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 第25回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 産業技術総合研究所つくばセンター(茨城県)
  • 年月日: 2013-01-10
• [学会発表] 流入条件の違いが脳動脈瘤形成部位における血行力学的負荷に及ぼす影響 (2012)
  • 著者名/発表者名: 里啓太郎,下權谷祐児,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 可視化情報全国講演会(姫路2012)
  • 発表場所: 姫路商工会議所(兵庫県)
  • 年月日: 2012-10-04
• [学会発表] Hemodynamics in cerebral arteries before aneurysm formation : influence of flow input waveform (2012)
  • 著者名/発表者名: Y. Shimogonya, H. Kumamaru, K. Itoh
  • 学会等名: 8th European Solid Mechanics Conference
  • 発表場所: Graz (Austria)
  • 年月日: 2012-09-09
• [学会発表] 拍動流中に投与された微粒子の磁気送達に関する基礎的研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 下權谷祐児,西野修平,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 第17回計算工学講演会
  • 発表場所: 京都教育文化センター(京都府)
  • 年月日: 2012-05-30
• [学会発表] 脳動脈瘤ステント留置術における血流阻害効果の数値解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 大谷謙吾,下權谷祐児,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 日本機会学会関西支部平成23年度学生員卒業研究発表講演会
  • 発表場所: 関西大学(大阪府)
  • 年月日: 2012-03-15
• [学会発表] 血流中に投与された微粒子の血管内輸送挙動に関する数値的研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 西野修平,下權谷祐児,熊丸博滋,伊藤和宏
  • 学会等名: 日本機会学会関西支部平成23年度学生員卒業研究発表講演会
  • 発表場所: 関西大学(大阪府)
  • 年月日: 2012-03-15
• [学会発表] Image-based computational modeling of blood flow dynamics in cerebral arteries (2011)
  • 著者名/発表者名: Y. Shimogonya, H. Kumamaru, K. Itoh
  • 学会等名: Kickoff Symposium on Himeji Initiative in Computational Medical and Health Technology
  • 発表場所: University of Hyogo (Hyogo, Japan)
  • 年月日: 2011-11-01
• [学会発表] 計算流体力学による脳動脈の拍動流解析と瘤形成部位における血行力学的負荷の評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 下權谷祐児,田代一馬,伊藤和宏,熊丸博滋
  • 学会等名: 第34回日本バイオレオロジー学会年会
  • 発表場所: 関西大学(大阪府)
  • 年月日: 2011-06-03
• [図書] Computational Study of the Hemodynamics of Cerebral Aneurysm Initiation, Chapter 28 in the book of Technological Advancements in Biomedicine for Healthcare Applications (2012)
  • 著者名/発表者名: Y. Shimogonya, T. Ishikawa, T. Yamaguchi, H. Kumamaru, K. Itoh(Editor : J. Wu)
  • 総ページ数: 267-277
  • 出版者: IGI Global
• [備考] 高校1年生大学体験(出張講義):「体の中にある"流れ"をのぞいてみよう」,2012年1月17日,兵庫県立北摂三田高等学校(兵庫県)