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2014 年度 実績報告書

慢性腎臓病を対象とした機能的MRI法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23791442
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

井上 勉  埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30406475)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード慢性腎臓病 / 虚血 / MRI / BOLD / 低酸素 / 線維化
研究実績の概要

・静磁場3.0テスラのMRI装置を用いて、従来から形態評価に用いられているT1強調画像、T2強調画像に加えて、機能的MRIと考えられるBOLD(blood oxygenation level-dependent)MRIのT2*値、拡散強調画像(DWI: diffusion-weighted image)のADC(apparent diffusion coefficient)値、FA(fractional anisotropy)値、ASL(arterial spin labeling)による組織灌流量の測定を腹部MRIルーチンのシークエンスに組み込み、腎の内部構造、酸素分圧・虚血程度、線維化の進行具合、尿細管・細血管微細構造の変性程度、組織重量当たりの灌流量の評価が同時に可能になった。
・1.5テスラMRI装置による評価では、ADC値が腎生検標本の間質線維化・尿細管萎縮程度に有意に相関していたが、3.0テスラに移行後は相関が弱くなった。原因としてb値の設定に変更が必要な事が判明した。拡散強調画像系では、ADC値の他に、FA値の測定、拡散テンソル画像の構築を目標としているため、現在も約30症例毎に放射線科との協議を行い、適切な撮像条件の検討を常に行っている。
・脳神経学分野では、MRIコンソール上で作成されたデータから機能解析を行うためのソフトウエアが複数存在するが、腎の機能的MRIに関しては同様のソフトウエアが無い。2014年度から当大学の保健医療学部の研究者に共同研究をお願いして、MATLAB(数値演算コンピュータ言語)を基礎とした画像解析ソフトの開発に着手している。現在、GUIを備えたbeta版を使用しているが、データ処理には未だに多くの問題点がある。他施設で腎機能的MRIを導入する際のハードルを下げる為にも、汎用性があり容易に操作できるソフトウエアを開発を続けている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 3テスラMRIによるASL(arterial spin labeling)を用いた腎灌流量の評価2015

    • 著者名/発表者名
      井上勉、小澤栄人、石川雅浩、菊田知宏、渡辺裕輔、高根裕史、小林直樹、鈴木洋通、岡田浩一
    • 学会等名
      第112回日本内科学会講演会
    • 発表場所
      みやこめっせ(京都府京都市)
    • 年月日
      2015-04-10 – 2015-04-12
  • [学会発表] 機能的イメージングの腎疾患病態解明、臨床への応用 Functional-MRIを用いた腎線維化と虚血の非侵襲的評価2014

    • 著者名/発表者名
      岡田浩一、井上勉、小澤英人
    • 学会等名
      第57回日本腎臓学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-07-04 – 2014-07-06
    • 招待講演

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公開日: 2016-06-01  

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