心血管病や感染症のリスク因子として、慢性腎臓病(CKD)対策は急務である。CKDは腎実質の虚血と線維化が病態の本質であるが、腎生検以外は評価法が無かった。我々はこれまで脳神経分野で用いられてきたfunctional MRIを応用して腎臓の「機能的画像」を得ようとする試みを開始した。これまでにDiffusion-weighted MRI、blood oxygenation level-dependent MRI、およびarterial spin labeling法によって、腎線維化と虚血の重症度、組織灌流量の評価が可能となった。現在、他の腹部臓器にも応用可能な画像処理ソフトの開発を進めている。
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