本研究の目的は、線量分布測定用として開発した組織等価型の熱蛍光薄膜体(TLDシート)、および光刺戟蛍光薄膜体(PSLDシート)を用いて、光子線、電子線の線量の2次元・3次元的評価を精度良く行うことである。これまでの研究成果として、1) 熱・光フェイディング、繰返し使用による感度変化、分割照射による感度変化を調べ、測定・解析に伴う誤差が最小となるプロトコールを作成、2) 放射線治療に用いられるエネルギー領域の光子線、電子線の3次元線量分布の測定が可能であることを示し、3) 線量分布が急勾配となるような強度変調放射線治療(IMRT)においてもシートによる線量分布測定が有効であることを明らかにした。
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