今後の研究の推進方策 |
平成25年度は動物モデルを用いた研究(ラットを用いた回腸間置モデルの作成)を中心に行う予定である。具体的には、8~10週齢のSD雄性ラットに全身麻酔下に開腹手術を行い、回腸末端約5cmを結腸後半部に間置する。同じ部位の回腸を一旦切離した後、もとの部分に縫合したモデルを対照群として同時に作成する。このような手術により、「腸内環境が大腸である回腸」モデルを作成する。間置モデルとSham群を各20頭作成する。このような手術により、「腸内環境が大腸である回腸」モデルを作成する。間置モデルとSham群を各20頭ずつ作成し、間置した回腸を術後1, 2, 4, 6か月後に摘出する(各群5頭)。H-E染色による形態変化、マイクロアレイ法による遺伝子発現の変化を、免疫染色法・Western blot法による遺伝子発現の確認を腸内環境の変化が腸管粘膜に与える変化を明らかにする。 その後、作成した回腸間置モデルラットを用いてDSS腸炎発症の検討を行う。DSS腸炎は投与開始後5~7日後に大腸炎を発症するが、小腸には炎症はみられないという特徴を持っている。間置した回腸に炎症が誘発されるか否かを組織学的に検討する。空腸間置モデルラットの結果とあわせて検討することにより、腸内環境が腸炎の発症にどのように関与するかを明らかにする。
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