研究概要 |
本研究は、肝虚血再灌流障害におけるT細胞の制御機構について、TIM(T cell Immunoglobulin Mucin)分子に焦点をおいて解明を行った。マウス70%肝部分虚血再灌流モデルにおいて、安定型Gal-9 (TIM-3 ligand)投与群では、非投与群に比べて有意に肝障害(血清ALTおよび組織所見)が軽減された。サイトカイン(IL-6, IFN-γ, CXCL-1, CXCL-2)誘導は、投与群で有意な軽減を認め、肝組織におけるTUNEL染色では、アポトーシス誘導が抑制された。Gal-9は肝虚血再灌流障害に対してT細胞活性化を抑制し保護効果を示すと考えられる。
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