今後の研究の推進方策 |
肝硬変患者に対する脾臓摘出術後の門脈血栓症の研究に関しては、症例数がまだ少なく、引き続き下記検討項目に対して、データの集積と解析を進める。(1) 術前 血液凝固検査(PT, APTT, fibrinogen, d-dimer)、血栓性素因となる遺伝子異常の検出(Factor V Leiden、ProthrobinII、MTHFR(ダイレクトシークエンス法))、抗凝固蛋白の活性・発現(Protein C, Protein S, AntithrombinIII)(2) 脾摘術後の止血機構動態に関する検討 脾摘術後の止血機構動態に関して、術後1日目、3日目、7日目、14日目に、血液凝固検査(PT, APTT, FDP, d-dimer)、抗凝固蛋白活性・発現(Protein C, Protein S, AntithrombinIII)
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次年度の研究費の使用計画 |
上記内容と共に、肝硬変・門脈血栓形成モデルを作成し、脾摘術後門脈血栓症の発症メカニズムに関して、検討を行う。(方法)1)モデルの作成 CCl4肝硬変モデルを作成する。2)脾摘前後の止血機構に関して、脾摘前日、術後1、3、5、7、14日目に、血液凝固検査(PT, APTT, FDP, d-dimer)、抗凝固蛋白活性・発現(Protein C, Protein S, AntithrombinIII)の検討を行う。3)脾摘後に脾静脈を採取し、脾静脈内皮細胞における、凝固促進因子(組織因子、第VIII因子)や凝固抑制因子(ヘパリン様物質、トロンボモジュリン)の発現を免疫組織学的および蛋白定量(Western blotting)にて経時的に検討する。
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