研究課題/領域番号 |
23791549
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
岡部 弘尚 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (40573621)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 癌関連線維芽細胞 / 肝内胆管癌 / 線維芽細胞 |
研究概要 |
肝内胆管癌切除症例において、肝における非癌部のfibroblast、myofibroblastと癌部のCAFを分離することが最初の目的であるものの、この1年間で肝内胆管癌切除症例は1例しか存在しなかったため、膵癌や大腸癌肝転移を用いてCAFの分離を挑戦している。細切した組織をコラゲナーゼ・ディスパーゼで分散した後、セルストレイナー(メッシュ)でさらに細かく分離し、コラーゲンコーティングdishに細胞を分離すると、細胞がほとんど死んでしまい、有効な細胞数でのFACS解析まで至らないため、現在方法を改善中。いったん細胞をdishへ培養すると約1週間ほどで線維芽細胞のみ残るといった状況になる症例が存在するが、癌細胞が残る症例や、細胞増殖がストップする症例などが存在する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
一般的に難易度は高いと思われるが、生きた状態での癌関連線維芽細胞を1000000個レベルの単位で回収することを目的としているため、FACSによるSortingを行うまでの行程に時間を要しているため。
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今後の研究の推進方策 |
生きた状態でCAFを得るための方法として現在2つの方法で挑戦中である1)CAFを一旦培養して、他の細胞集団を減らし、かつCAFを増やす。しかし、この方法では生体内での癌に教育された状態と、分析する時点での細胞の状態は異なる可能性がある。2)ミルティニー社の gentleMACS Dissociatorが最近当施設に挿入され、組織分散に非常に有効なdeviceであるため、これを用いて細胞の分散を行った後、CAFの抗体反応・分離を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
引き続き細胞分離手法の改善を進めながら、細胞分離ができたらDNA・RNA・蛋白抽出や、マイクロアレイ(Hole genome microarrayやmiRXpoler microarray)・細胞を用いた機能解析を行っていく。
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