研究概要 |
【1. 脳梗塞モデルの確立】雄SD ラットを用いて、モノフィラメントを内頚動脈経由で中大脳動脈まで挿入し、一過性中大脳動脈閉塞モデルを作成した。閉塞時間は45分、60分、75分と行い、(1)均一な梗塞サイズ、(2)梗塞による神経所見を呈する、(3)致死的でない、この3条件を満たすものを採用することとした。梗塞サイズはモデル作成後24時間経過した時点でTTC染色を行い、ミトコンドリア障害領域を測定した。また、神経所見についてはBederson Scoreに習い、body swing, circling, pushing lateralityを呈するものを神経所見あり、と判断した。その結果、75分梗塞モデルを本研究のモデルに採用した。【2. Mesenchymal stemcellの確立】移植に用いる細胞はJapanese bone marrow illiumから採取したhuman mesenchymal stem cell (male, 39 yo)を用いた。【3.細胞移植における投与方法の確立】ラット頸部を正中切開して頸動脈を露出。外頚動脈からcarotid artery catheter (Neuroscience. Inc)を内頚動脈に挿入し、総頸動脈の血流を維持したままMesenchymal Stem cell 100万個をゆっくり投与し、移植細胞が脳内に分布していることを確認した。【4.移植細胞の分布についての解析】移植の時期については(1)Day 1 群、(2)Day 4 群、(3)Day 7 群の3群に分けた。移植後3時間後、さらには48時間後にsacrificeし、移植細胞の脳内分布を解析した。その結果、移植後3時間においてDay1とDay4群では多くの細胞が脳内のlesion にhomingしており、一方Day 7では殆ど細胞は見られなかった。
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