研究課題/領域番号 |
23791625
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
設楽 仁 群馬大学, 医学部, 医員 (20588652)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | fMRI / 頚髄症 |
研究概要 |
(1)臨床疾患を対象とした本研究に関しては当該施設の倫理委員会で承認を得た。(2)大脳と頚髄のfMRI同時計測用撮像シークエンス開発まず、大脳と頚髄のfMRI同時計測はこれまでに報告されておらず、その撮像シークエンスの開発を行った。大脳は中心溝を中心とし、背側は運動前野、腹側は一次体性感覚野を含み、頭側は頭頂部から尾側は第1胸椎レベルを含む撮像範囲となるように冠状断で撮像を行った。このシークエンスはShitaraら(Neuroimage,2010)のTMSとfMRT同時計測の際に大脳のみに適応されていたシークテンスを頚髄レベルまで応用したものである。(3)自発運動課題における運動関連神経ネットワークの解明(健常者)開発した撮像シークエンスを用いて右手指タッピング課題(Hanakawa et al., 2003)を3 テスラMRI撮像中に施行した。この右手指タッピング課題は巧緻運動を行う課題である。課題試行中は、左一次運動野、補足運動野、運動前野、一次体性感覚野など先行研究同様の運動関連ネットワークの活動を認めた。さらに頚髄においても運動同側に活動を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
群馬大学医学部附属病院に設置されている3テスラMRI装置がソフトウェアの問題で機能的MRIが当初撮像できず、その問題を解消するにあたり、数ヶ月を要してしまった。現在問題は解消されており、データ収集可能である。また、脊髄と大脳の同時計測シークエンスの開発に時間を要してしまった。
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今後の研究の推進方策 |
(1)脊髄疾患における自発運動関連神経ネットワークの解明:頚髄症と診断され、本疾患以外の精神・神経疾患の既往のない被験者を対象として実験を行う。平成23年度開発した撮像シークエンスを用い、健常者の同様の右手指タッピング課題を行う。運動事象関連神経活動および各領域の機能連関について検討し、これまでの研究で判明した健常者の神経ネットワークとの違いを患者群で比較検討し、頸椎症性脊髄症患者群における運動・体性感覚ネットワークの変化を解明する。こちらに関しては、当院にて毎月10名前後の頚髄症症例に対して手術を行っているため、対象となる症例は比較的多く、可及的早期に患者さんの同意に基づきデータの収集を行う。(2)頸椎疾患における自発運動関連神経ネットワークの経時的な変化の解明:手術前に行った実験パラダイムと同一のものを経時的に術後1 ヶ月、術後3 ヶ月の時点で行い、関連ネットワークの変遷を解明する。こちらも術前症例の対象を増やすことで、データ収集が可能となる。(3)非侵襲同時計測システム(fMRI-TMS-TENS-EMG)による神経ネットワークの解明は国立精神・神経医療研究センターにて上記研究と平行して行って行く。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成23年度はデータの収集が十分できなかったため、データ解析用ワークステーションや解析用ソフトの購入を行っておらず、平成24年度に平成23年度分の研究費を繰り越した。平成24年度は上記の購入や被験者への謝金および共同研究先である国立精神・神経医療研究センターへの交通費、学会での成果発表に使用する。
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