平成24年度は、生後1~3日のTGFBR-II flox/floxマウスの肋軟骨を摘出し、トリプシンおよびコラゲナーゼにて軟骨細胞を単離した。96ウェル培養プレート1ウェルあたり5x104個の細胞を播種しα-MEM培地で24時間培養し、Adenovirus-CreをMOI=5となるように各ウェルに添加し感染させ、さらに48時間培養しTGFBR-II遺伝子を欠失した軟骨細胞を作製した。α-MEM培地を交換後、各ウェルに合成低分子化合物を最終濃度10-6Mとなるように添加し、さらに48時間培養する。各ウェルの硫酸化グリコサミノグリカン量は、プロテアーゼを用いて消化後DMMB色素液で発色させ吸光度530nmで比色定量した。コントロールとしてDMSO添加ウェルを作製しておき、コントロールと比べて3倍以上の硫酸化グリコサミノグリカン産生を誘導する化合物をヒット化合物としてスクリーニングとした。現在まで約2000種類の低分子化合物をスクリーニングしたものの、いまだヒット化合物を得られていない。また、2次スクリーニング用として、日本白色家兎の椎間板からコラゲナーゼ処理にて初代髄核細胞の単離を試みているが、現在まで、スクリーニングに十分量の椎間板髄核細胞の単離に成功しておらず、単離条件の検討中である。
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