今後の研究の推進方策 |
in vitroでのp21の機能がわかったため、今度は予定通りin vivoでのp21の機能解析を行う。変形性関節症を再現するマウスのモデルとしてDMM (内側半月板切除)モデルを作成する (Glasson, Osteoarthritis Cartilage, 2007)。これは手術により内側半月板を切除することで関節の不安定性が増大し他のモデルに比し緩徐に関節症が進行する (6Wで関節症性変化進行)というモデルで、他の関節症発症モデル(ヨード酢酸関節内投与、前十字靭帯切除モデル)に比べ緩徐に進行する変形性関節症を再現するのに適しているモデルであると近年提唱されてきているので、これを作成する。週令8週のP21cip1-/-ノックアウトマウスとP21cip1-/+, P21cip1+/+の3群に各右膝にDMMモデルを作成、左膝はsham手術を行う。週令14週ですべてsacrificeし、まずX線撮影行い関節裂隙の評価を行う。次にマイクロCTでも関節症性変化を評価する。画像評価ののち膝関節を固定、脱灰ののち切片を作成する。そのH-E染色、Safranin O染色、トルイジンブルー染色で形態学的評価(軟骨細胞数、細胞外基質量の評価)を行う。次にP21cip1, Type II collagen, Aggrecanの免疫組織化学染色で正常な軟骨組織構造が再生されているのかを評価行う。最後にTUNEL染色で軟骨細胞のアポトーシスが誘導されているか、すなわちCell cycle progressionが促進されているのかも含めて検討する
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