骨発生の悪性腫瘍である骨肉腫の予後は、その抗がん剤の効き具合(薬剤感受性)に大きく左右される。もしそれぞれの患者において薬剤感受性が予測できるのであれば、それぞれに合わせた治療が可能となる。 我々は過去に治療を行った22名の小児骨肉腫患者の腫瘍組織検体を用い、3群に分類した薬剤感受性ごとの遺伝子学的プロファイルを見つけ出し、これらを用いた薬剤感受性予測システムを構築を目指し研究を行った。 その結果、ゲノム解析により8個の遺伝子マーカーが抽出され、これを用いた予測システムは新規の8名の骨肉腫患者の薬剤感受性を予測することに成功した。今後本システムの有用性をさらに多くの患者で検証していく予定である。
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